川内なずな園開園二十周年を迎えて 施設長 新須 和男
川内なずな園は令和3年4月1日が20周年の節目の日となりました。
平成13年の開所当時の開所祝いには、行政関係・施設関係・建設関係等の多数の来賓の方々を迎えての開所祝いを行うことができました。今年の開所20周年記念も利用者様・保護者様等と一緒にお祝いを計画しておりましたが、昨年からの新型コロナウイルスの全国的な蔓延があり、外部の来賓をお呼びしての開所記念祝いはできる状況ではなく、利用者様と職員だけの内輪の開所祝いを行いました。
社会福祉法人親和会の設立は平成12年8月、川内なずな園は平成13年4月1日、県からは最後の入所施設と言われ、知的障がい者の幸せを目標にして開所致しました。20年の間には、法律も永年続いた措置制度から平成15年支援費制度、平成17年度障がい者支援法、平成22年には法律の改定があり、平成25年4月1日からは障がい者総合支援法が制定され、障がい者の日常生活及び社会生活を総合的に支援するための法律となりました。
障がい者に対する法律は目まぐるしく変わった20年でありました。川内なずな園を利用される利用者様も開園時は、養護学校卒業の方などが多く、園での生活や日中活動も活気がありました。その後地域にも多くの通所施設ができたことで地域に帰ったりして、20年経った現在は高齢化と重度の方も多く疾病の多発や入院が多くなり、日常生活での転倒、骨折増えてきています。更に失禁や認知症の症状がみられる方も増えて職員の支援が多く必要になってきています。高齢化や重度化は進み利用者様に対する支援はこれからますます必要となりますので、職員の支援力の向上と人員を増やして対処していきたいと思います。
又、川内なずな園は、利用者様支援と同様に利用者様の生命の安全対策にも最大の努力をしています。最近の自然災害は、各地で想定外の災害を起こして福祉施設の被災も数多く発生し、生命や設備に甚大な被害を出しています。園はハザードマップ上では、危険区域からは除外されていますが、絶対に人命の被害を出さないという決意のもと、最近の想定外の災害(風水害)を考慮し、昨年、2億3千万で2階建鉄筋コンクリートの避難施設を整備しました。又、園は川内原発に近いために、2億5千万の補助金で万が一の原子力事故に備えての避難施設としての整備し、4日間の避難生活の食糧備蓄もしています。防災設備の充実に加え防災訓練を定期的に実施し習熟度を上げて災害のない施設を目指していきます。
これから川内なずな園は30年の節目の年に向けて進んで行きますが、高齢化・重度化する利用者様が園で大切な一生を生き甲斐のある人生であるよう職員全員で支援していかなければなりません。そのためには支援する職員も川内なずな園が働き甲斐・生き甲斐のある職場であるように労働環境を整備していくことも開園20周年の節目に当たり決意致しております。